浜急バスについて車両篇

ここでは、浜急バスの基本設定について取り上げます。

基本仕様路線車　

前乗り一般仕様車の例
車体カラーは電車の色と共通の物を使用しているが塗り分けはバス向けにアレンジされた物。
日野自動車・いすゞ・日産ディーゼル・三菱ふそうの国内4メーカーすべての車種を採用し、
基本はすべてのメーカーで富士重工製の車体を採用していた。
日野自動車はワンステップ車がまとまって入った90年頃(ツーステップ車は95年頃まで)、
三菱ふそうは架装を中止した99年頃に純正車体へ切り替わり、
いすゞ・日産両者の車両も、富士重工が衰退する03年前期車まで富士重工ボディーが架装され続けた。
乗降扉は降車がスムーズに行えるように前乗り仕様車は最初期のノンステップ車までは3扉仕様で導入されていた。
特筆すべき点は、ワンステップ車でも3扉を採用し、中扉まではワンステップ・後扉のみツーステップといった仕様となっていた点。99年度より本格的に中四枚折り戸へ移行し、他社と変わらない仕様となった。
中乗り仕様車・貸切兼用車はごく一般的な前中扉である。
車内見付は前から中扉まではロングシートで後方はハイバックシートが並ぶ。

貸切兼用車(ワンマンロマンス車)の例
貸切兼用車の塗装はリムジンカラーを簡略化したもの。
窓枠はブロンズサッシのメトロ窓で一般車と区別している。(一般車は銀サッシのメトロ窓もしくは逆T字窓)
近年のワンロマ車は高速車と同じT字窓へシフトしている。
車内は2人がけシート中心で補助席も備える。後はほぼ後乗り仕様車と変わりがない。

基本仕様高速車　

高速・空連車の例
主にリムジンバス主体に短距離の高速バスに用いられる車両である。
車体カラーは電車一般路線車と共通で塗り分けを変えてイメージを変えている。
水色のラインで水平線と飛行機を表した。
空港リムジン第一号の路線が横浜駅発着の路線であったため、空と海共通のイメージから
カモメをあしらった「カモメ色」が採用された。
日野自動車・いすゞ・日産ディーゼル・三菱ふそうの国内4メーカーすべての車種を採用し、
主に三菱ふそう・いすゞの割合が高くどちらも路線車同様最後まで富士重工製のボディーを架装していた。
日野・日産はリムジン用に近年少数が導入されているのみ。

長距離高速車の例
主に中・長距離の高速バスと夜行便の高速バスに用いられる車両である。
車高が高速・空連車よりも高く、車内は3列独立シートとなっているのが特徴である。
リムジン車の「カモメ色」をアレンジしたカラーリングで、極力シンプルにまとめられている。
車種は殆ど三菱ふそう製で純正ボディーをいち早く採用した(SHDは富士重の対応が無かったため)
少数では有るが、いすゞとボルボも在籍する。

路線車の営業所別指定メーカーについて

営業所別の指定メーカーを下記の様に示す。
副指定のメーカーの導入レベルを下記の記号で示す。
特に特筆されるのは全営業所に日野自動車製の車両が導入されている点。
U代で4メーカー中最も早くワンステップ車を設定したのは日野自動車であり、
そのワンステップ車を一斉に全営業所へ投入した際の名残でもある。
また、今後は日産ディーゼルがバス事業から衰退する際に日産ディーゼル指定の営業所がどのような動きをするかが今後の注目点であろう。
◎…並行導入レベル
○…やや少ない
△…稀な導入ケース

■日野自動車が主指定の営業所
・渋谷営業所…◎三菱○日産△いすゞ(CNG車1両のみ)
・川崎営業所…◎日産
・保土ヶ谷営業所…○日産(CNG車と中型ロング車)
・衣笠営業所…◎いすゞ

■三菱ふそうが主指定の営業所
・世田谷営業所…◎日産◎日野
・多摩川営業所…◎日産○日野

■日産ディーゼルが主指定の営業所
・港北営業所…○日野
・港南営業所(以前は日野指定)…◎日野○いすゞ

■いすゞが主指定の営業所
・新横浜営業所…○日野(主にハイブリッド車・中型小型車)
・鎌倉営業所…○日産○日野
・逗子営業所…○日産(小型車・中型ロング車のみ)○日野

なおこのうち渋谷、保土ヶ谷、鎌倉の各営業所がCNG充填設備完備。

社番について

上記例から、NY1735号車は、横浜浜急バス新横浜営業所(鶴見車庫)所属、05年度導入のいすゞ車ということになる。

浜急バスの車両紹介

下記のページの画像は、上から年式が古い車種から排ガス規制ごとに「一般車」→「ノンステップ車・特殊車」→「中型車・小型車」の順番で並べております。

一般路線…日野自動車製
一般路線…三菱ふそう製
一般路線…いすゞ自動車製
一般路線…日産ディーゼル製
高速・リムジン車